eirin

自転車のジオメトリー ~チェーンステー長&BBハイト~

店舗:丸太町店(スポーツ車メイン)
本記事は最新の更新から1年以上が過ぎています。内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

好評(?)連載中でした、

「自転車のジオメトリー連載」

以前の連載はコチラから⇒トップチューブ長ヘッド角シート角フォークオフセット&トレイル長

最終回の今回は、「チェーンステー長BB下がり」についてお話させて頂きます。

まずは、チェーンステー長から。

チェーンステー長は、クランク中心軸から後輪中心軸の距離を指し、

主に乗り心地と走行安定性に関わるホイールベース(前輪中心軸から後輪中心軸の距離。)にも大きく影響する数値となります。

チェーステー長が、大きい場合

チェーンステー長が、大きい(長い)場合、後輪とサドル位置が遠くなり、ホイールベースは大きくなります。

ホイールベースは大きければ大きいほど、乗り心地も良く、走行安定性は向上し、特に下り坂では安定した走行が可能となります。

また、チェーンの横方向の傾きが小さくなりますので、チェーンの磨耗およびパワーロスが少なくすみます。

スピードを求めない、乗り心地と走行安定性を重視するツーリング車、MTB、クロスバイク等はチェーステーを大きくとっています。

チェーンステー長が、小さい場合

チェーンステー長が、小さい(短い)場合、後輪とサドル位置が近くなり、ホイールベースは小さくなります。

フレーム剛性が大きくなるため、乗り心地はカタくなりますが、パワー伝達性は向上し、加速性に優れます。

また、フレームが小さくなることにより、フレーム&チェーン重量を軽くすることが可能となります。

スピードを求めるレース思考のロードバイク、TTバイク、トラックバイク等はチェーンステーを小さくとっています。

———————————————————————————————-

次に、BB下がりについて。

BB下がりは、車輪軸からBB軸との垂直方向の距離を指し、

主に走行安定性に関わる数値となります。

自動車に乗られている方は、ご存知かと思いますが、昨今(?)は車体を低くした低重心設計の自動車が多くみられます。

カーブ等を走行すると、遠心力が働き、どうしても車体は外側に引っぱられてしまいます。

重たいモノが高いところにあればあるほど、振り子のように横に振れやすく不安定になりますが、

低重心設計にすることにより、横方向に逃げる力を抑えることできます。

そして、この原理は、自転車のBB下がりに通じます。

BB下がりが、大きい場合

BB下がりが大きい場合、BB軸芯と地面との距離が近くなり、低重心設計となります。

横方向へのパワーロスが小さく、走行安定性は向上します。

パナソニックORCD01Fは、ロングライドを意識したモデルですが、

高速巡行時の安定性を重視し、BB下がりを大きくとっています。

BB下がりが、小さい場合

BB下がりが小さい場合、BB軸芯と地面との距離が遠くなり、高重心設計となります。

反応が良く、加速性に優れた設計となります。

高重心となるため、横方向へのパワーロスが大きくなり、ふらつきやすくなりますが、

走行安定性よりもスピード重視のトラックレーサー等は、BB下がりを小さくとり、BB位置を高くとる傾向があります。

————————————————————————————————–

いかがでしたでしょうか。

5回に分けてお送りしてきました自転車のジオメトリー連載。

今回連載を通して、自転車のジオメトリーのあくまで原則となる部分をご説明してきました。

やはり難しさというのを一番に感じましたが、自転車の醍醐味、奥深さはやはりこのジオメトリーに詰まっていると思います。

毎回ご説明した内容が、すべての自転車の反映されているかと言えば、そうではありません。

もしご説明した内容で忠実に自転車のフレームが設計されているとするならば、きっとものすごいフレームが出来上がっているはずです。(もしくは出来ないかも?)

どのように自転車を乗るか(使うか)

というのがジオメトリー及びフレーム設計において一番重要であり、その兼ね合いで、各部の数値は決まっていると言えるでしょう。

今回の連載で、「自分の自転車を知る」という部分において、皆様の参考になれば幸いです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

通信販売 webstore ↓

↓買取↓

↓各種SNS↓

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

株式会社エイリン サイクルショップEIRIN 丸太町店

店舗marutamachi@cycle-eirin.com

■所在地 :〒602-0878 京都市上京区丸太町河原町西入る高島町338-2

■電  話:075-231-3598

■F A X:075-231-3598

■MAIL:marutamachi@cycle-eirin.com

■営業時間:AM10:00~PM9:00 *日曜日のみPM0:00~PM9:00

スポーツ車高価買取実施中